出産・育児

臍帯血(さい帯血)ってどんなことに使えるの?

こんにちは、ウェス@ブログ初心者です。

先日臍帯血(さい帯血)に関しての記事を書きましたが、臍帯血(さい帯血)を預ける・提供するという部分がメインになってしまい、臍帯血(さい帯血)をどのようなことに活用できるかを深堀していませんでした。

http://w-es.jp/saitaiketsu/

せっかくなので、臍帯血(さい帯血)がどのように使われるかなどを調べてみたいと思います。

臍帯血(さい帯血)ってどんなことに使えるの?

臍帯血(さい帯血)はとても貴重でさまざまな疾患の治療で注目されています。

臍帯血(さい帯血)とは?

  • お母さんと赤ちゃんを結ぶ「へその緒」に含まれる血液で臍帯血(さい帯血)は赤ちゃんのものです。
  • 出産時にしか取れない大変貴重な血液です。
  • 出産時での「臍帯血(さい帯血)」採取は、痛みや母子への危険性の無い安全なものです。
  • 血液、血管、筋肉、軟骨、神経などを作る「幹細胞」が豊富に含まれています。
  • 臍帯血(さい帯血)は現在臨床検査研究段階にある、再生医療・砂防治療への応用が期待されています。

臍帯血(さい帯血)はどこに預けるの?

こちらは前回の記事で詳しく書かせていただいた内容になります。

http://w-es.jp/saitaiketsu/

簡単に言うと公的さい帯血バンクと民間さい帯血バンクの2種類があります。

  1. 公的さい帯血バンクは臍帯血(さい帯血)を寄付して第三者に役立てる
  2. 民間さい帯血バンクは臍帯血(さい帯血)を自分の為に保管して赤ちゃんか家族に役立てる

臍帯血(さい帯血)はどんなことに役立つの?

臍帯血(さい帯血)は現在十分な治療法のない疾患に対する先端医療(再生医療・細胞医療)として注目されています。

臍帯血(さい帯血)はどんな治療に使うの?

現在、臍帯血(さい帯血)が治療として使われている疾患は

  • 白血病
  • 再生不良性貧血

などの、思い血液の疾患の治療に用いられます。

臍帯血(さい帯血)は造血幹細胞をたくさん含んでいるので、正常に血液を作れなくなった患者さんに移植することで、血液を造る力を回復させることができます。
これを臍帯血(さい帯血)移植といいます。

主に公的さい帯血バンクで行われています。
適合する臍帯血(さい帯血)を検索して、必要な人への提供を行います。

臍帯血(さい帯血)を使った臨床研究が行われている主な疾患

脳性麻痺

出産後2~3/1000人の確率で発症
(産科医療補償制度調査委員会、2013年12月発表)

自閉症

日本では1~2/100人の確率で発症
(みんなのメンタルヘルス総合サイト:厚生労働省より)

外傷性脳損傷

交通事故や転落事故による脳障害

小児難聴

日本では1~2/1000人の確率で発症
(独立行政法人国立病院機構・東京医療センター)

低酸素性虚血性脳症

出産時に仮死状態が長時間続くことなど、脳への血流量低下に伴う脳障害。
脳性麻痺に移行する場合がある

上記以外にも現在治療法が確立されていない多数の疾患治療にも臍帯血(さい帯血の利用が期待されています。

主に民間さい帯血バンクで行われています。
赤ちゃんや家族のいざという時に使うように保管します。

臍帯血(さい帯血)の使用例

こちらの使用例はステムセル研究所で保管されていた臍帯血(さい帯血)の使用例となります。
出典:赤ちゃんの将来のために「さい帯血」新しい医療の道をひらきます。より

ケース1 白血病を3歳7ヶ月で発病した女児の例

女児の妹が臍帯血(さい帯血)を保管していたため、その臍帯血(さい帯血)が2008年3月に移植されました。
移植された臍帯血(さい帯血)は生着が確認され、合併症もほとんど認められませんでした。

ケース2 脳神経障害男児の例

2歳の時、細菌感染により右脳梗塞、左片麻痺、色覚異常と診断され、アメリカDuke大学病院にて自己臍帯血(さい帯血)を投与しました。
治療後、左片麻痺が改善され、色覚異常により見分けられなかった色も12色が識別できるようになった。

まとめ

公的さい帯血バンクでの保管は第三者=人のため
民間さい帯血バンクでの保管は家族のため=ある意味保険
とそれぞれ目的が異なりますが、どちらも難病への治療に向けてとなります。

ウェスの周りでもまだ公的・民間どちらのさい帯血バンクもなじみがないようなので、もっとみんなが知っているものになってくれればと思いました。